塩沢
病院長 塩沢 俊一
東京女子医科大学附属足立医療センターのホームページをご覧いただいている皆さま、こんにちは。
令和6年11月15日より当院の病院長を拝命しました塩沢俊一です。
 
当院は昭和5年に東京女子医学専門学校の生徒自治会であった校風会が荒川区尾久で夏季無料診療事業を始めたことを礎としています。この地区は都内でも有数の医療過疎地域であったことから、その後昭和9年に東京女子医学専門学校尾久病院が開院し、時代の変遷とともに附属第二病院、東医療センターと名称を変え、令和4年にここ足立区江北の地に附属足立医療センターとして移転・改称し現在に至っております。歴史を紐解きますと、本年で開設90年という月日を本学の建学の精神を地域医療という形で体現し、地域の中核病院として発展してきたということになります。荒川区、足立区をはじめ近隣地区の関係者の方々の多大なるご支援に改めましてお礼を申し上げます。
 
当院は大学附属病院としての安定的な高度医療の提供と明日を担う質の高い医療人の育成をめざしています。同時に地域医療への貢献を第一目標に、さまざまな高度急性期医療機能を有しています。救急部門では区東北部(足立・荒川・葛飾区)医療圏で唯一の三次救命救急センターを擁し、ハイブリッド手術室等の高度な治療設備を整えています。周産期母子医療センターはハイリスク妊産婦に対応する産科病棟・分娩部門に隣接し、NICUとGCUを整備し周産期医療にも万全を期しております。また、がん治療においては厚生労働省より地域がん診療病院の指定を受け、ロボット支援下手術をはじめとする高度な外科治療からがんゲノム医療まで広く対応しています。近年の異常気象や新興感染症などの甚大な災害が発生した際の災害拠点中核病院としての責務も担っており、建物の免震構造はもとより、荒川や支流の氾濫も想定し1階床のかさ上げや複数の防潮機能をもたせ災害時にも確実な医療の継続を可能としています。
 
以上の高度急性期医療機能を余すところなく生かし、地域の患者さまと医療機関の皆さまに最も頼りにされる中核拠点病院となるよう、職員一同が当院の理念と基本方針を胸に邁進していく所存です。
末永くご協力、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。