診療科案内

災害医療

災害拠点病院

災害拠点病院はトリアージされた患者のうち重症患者の受け入れを行います。また、災害現場に医療チーム(DMAT)を派遣するのも災害拠点病院が担う重要な役割のひとつです。

災害拠点中核病院

当院は区東北部の災害医療の中核を担う災害拠点中核病院です。災害時には区東北部の医療対策拠点が設置され、足立区・荒川区・葛飾区の医療救護活動拠点や医療圏内の6つの災害拠点病院からの情報や要望をまとめて都庁に連絡をします。上述の災害拠点病院としての役割も担います。

トリアージ

災害が発生し多数の傷病者が発生すると医療の需要と供給に大きな不均衡(アンバランス)が生じます。平時の医療体制の維持は困難となり、ひとりでも多くの人を救うためには重症度に応じた治療のグループ分け・順位付けを実施する必要があります。これをトリアージといい、赤(重症群),黄(中等症群),緑(軽症群),黒(死亡群)の4つに分類します。

東京DMAT

DMATとはDisaster Medical Assistance Teamの略で、災害現場に出動し傷病者のトリアージ、治療及び現場から病院までの搬送中の医療を提供する特殊部隊です。東京都では救命センターを中心に25病院が東京DMAT指定医療機関として登録されており、東京消防庁の要請に基づき、日常の局所災害や交通事故に出場します。当センターでは、救命救急センターの医師、看護師、救急救命士、事務職員が登録されており、おもに工場や交通事故現場での挟まれ事案に出動し、レスキュー隊とともに救急活動をしています。東京DMATに登録するには所定の訓練を受ける必要があり、病院内での救急処置とは一味違った診療技能が必要です。

日本DMAT

東京DMATが日常の局所災害に出動するのに対し、日本DMATは大規模災害や広域災害発生時に出動します。現在では全国に740を超える災害拠点病院すべてに日本DMATが配備されており、専門の訓練を受けた隊員が災害超急性期に被災地に入り医療活動を行います。最近では2019年に発生した台風15号による広域停電にチームを派遣し、電源喪失した医療機関の支援を行いました。

災害時医療支援車(東京DMATカー)

都内の東京DMAT指定病院に配備されている緊急車両で、DMATが被災現場で迅速かつ確実に活動ができることを目的として導入されました。東京DMATカーは従来の患者搬送機能に加えて、通信や情報収集、会議・指揮、宿泊などDMATの活動拠点としての機能を有しています。

災害特殊車両(NBC救急車)

テロ災害発生時に、汚染されている傷病者を搬送することに加え、病院の救急入口前に駐車して救急車内で重症処置ができるように特別に改造した日本初の手術が可能な災害特殊車両です。

水陸両用車ARGO

水陸両用車ARGOは国内ではダムや河川の建設現場から災害時の人命の救助、支援物資の輸送、復旧活動まで様々な場面で活用されています。周囲に複数の大型河川を擁する当院では、特に水害で浸水孤立した際に物資調達などでの活用を想定しています。

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