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院内設備および検査facilities

【ベッド数】

ベッド数(2022/02/24現在)

NICU  15床
GCU   18床

赤ちゃんたちが入院する施設は
①NICU (neonatal intensive care unit; 新生児集中治療室)
②GCU (growing care unit)
の2種類に分かれます。
現在NICU 15床、GCU 18床の計33床です。

<NICU>                    <GCU>




【検査および治療について】


超音波検査(エコー検査)

心臓エコー検査、頭部エコー検査、腎臓エコー検査を行い、異常の早期発見に役立てています。


自動脳幹反応検査

赤ちゃんの退院時に耳の聞こえの検査を行っています。自然睡眠中の赤ちゃんに音刺激を与えて、その反応をみる検査です。赤ちゃんが安静でいてくれれば数分で終了する検査です。


簡易脳機能モニタ(aEEG)

新生児けいれん、低酸素性虚血性脳症、脳内出血など脳機能の異常が疑われたときに装着して、脳波を監視する装置です。aEEGで異常を認めた場合には、さらに詳しい検査をすすめていきます。


光線療法

新生児の黄疸に対して行う治療です。青色の光を浴びて黄疸の値を低下させます。最近の機器は光源がLEDのものが多く、当院でも青色LEDタイプの光線治療器を使用しています。スタンド型(天井側から体に光をあてる)の装置だけでなく、ベッド型(床側から体に光をあてる)の装置もあります。


一酸化窒素吸入療法

新生児遷延性肺高血圧症* によって低酸素状態が続いている赤ちゃんに対して行う治療です。一酸化窒素は肺血管に作用して、肺に流れる血液量を増やし、低酸素状態を改善させます。特殊な装置を用いて投与する一酸化窒素の量を調整しながら治療します。

新生児遷延性肺高血圧症:通常赤ちゃんは出生後、肺の血管抵抗が下がって、肺に血液が流れやすくなります。
しかし、何らかの原因で肺の血管抵抗が下がらず肺に血液が流れにくい状態が続くことを新生児遷延性肺高血圧症といいます。


新生児低体温療法

出生時に発症した中等症から重症の低酸素虚血性脳症の赤ちゃんに対して行う治療です。出生後数時間以内に治療を開始します。厳重なモニタリング観察をしながら、特殊な装置を用いて数日間頭部を冷却します。神経学的予後の改善が期待できるといわれています。

いくつかの条件を満たした赤ちゃんが治療の対象となるので、十分検討の上、治療を開始します。


気道病変に対するレーザー治療

当科では難治性気道病変に対し、YAG(Yttrium-Alminium-Garnet)レーザーを用いた治療を行っています。気管・気管支肉芽に対する肉芽焼灼術、喉頭軟化症に対する喉頭形成術などを関係各科の協力の下、施行しています。



【呼吸管理・検査について】

東京女子医科大学東医療センター新生児科の特色として、呼吸器疾患に詳しいスタッフが揃っており、専門的な検査や治療が可能である、という点が挙げられます。当科で施行している呼吸器系の検査や治療、取り扱っている疾患についてご紹介します。

呼吸機能検査

呼吸器疾患が疑われたり人工呼吸器を使用している赤ちゃんに対して、専用の装置を用いて呼吸機能検査を行い肺の状態を詳しく調べます。肺の状態を知ることで正確な診断に近付き、より適切な治療方針を決定することが可能となります。当院で主に施行している呼吸機能検査には以下のようなものがあります。

1)肺機能検査
静肺コンプライアンス(肺の膨らみやすさ)、呼吸抵抗(空気の通りにくさ)、肺活量などを調べます。この検査では肺の状態を詳しく評価することができます。

2)二酸化炭素換気応答試験(CO2レスポンス)
体の中に二酸化炭素が貯まった時に、それに対して呼吸を頑張れるかどうかを調べる検査です。中枢性肺胞低換気症候群の診断や、無呼吸発作の予測、薬剤による呼吸中枢の抑制の評価などが可能です。

3)呼吸耐力試験(BITI)
呼吸の予備力を調べる検査で、人工呼吸器の要否や、抜管(人工呼吸の管を抜くこと)の可否を判断する時に行います。予備力が少ない赤ちゃんには呼吸の補助をする必要があります。



喉頭気管気管支鏡検査

気道病変の検索のためにカメラ検査を行います。
検査には新生児用に開発された細い軟性気管支鏡(気管支ファイバー)を使用します。
当科では、太さや機能が異なる気管支ファイバーを10本程度常備しており、検査の目的や赤ちゃんの体格によって使い分けています。
赤ちゃんの負担を軽減し、より正確な検査所見を得るために、検査の前には赤ちゃんに点滴を入れて、眠くなる薬を使います。
当科では、院内検査と往診検査を合わせて一年間におおよそ1000件の喉頭気管気管支鏡検査を行っており、日本で最も検査数の多い施設のひとつとなっています。



SpO2連続記録解析

酸素を充分に体の中へ取り込めているかどうかを調べるためのパルスオキシメータ(経皮酸素飽和度計)を用いた検査です。夜間入眠中に専用の測定機を装着してSpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)と脈拍数の連続データを記録し、翌朝にデータを解析します。解析結果から酸素の取り込みやよく眠れているかどうかなどを判定し、治療方針を決定します。この検査で結果の悪い状態が長く続く場合には、基礎疾患として呼吸器系の病気が隠れている可能性を考え、さらに詳しい検査を行うことを考慮します。


遠隔在宅モニタリング

当科では、在宅酸素療法や在宅人工呼吸療法を行う赤ちゃんに対して、必要があればパルスオキシメータを用いた遠隔在宅モニタリングを導入しています。遠隔在宅モニタリングでは、赤ちゃんのご自宅に設置したパルスオキシメータから経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)や脈拍数のデータを病院のコンピュータへ転送し、呼吸状態を把握することが可能です。このシステムは、呼吸にトラブルを抱えた赤ちゃんがご自宅で生活するにあたり、より適切な呼吸管理を行うために、また、安心して過ごせるように支援するためのものです。

ただし、現在のところ在宅モニタリングは保険診療の適応になっておらず、システムとしても試作段階にあります。そのため、患者様に機器レンタルの費用負担が生じたり、システムエラー発生の可能性などの問題があります。また、担当するスタッフもボランティアでの運営となっており、継続性の面でも課題が残されています。このような課題をクリアすべく、当科では、小児に対する在宅モニタリングの保険収載を目指した活動にも協力しています。


新生児蘇生法講習会(NCPR)

当科にはNCPRインストラクターの資格を有するスタッフが8名おり、分娩に関わる可能性がある全ての職員の新生児蘇生技術向上を目指して、日本周産期・新生児医学会認定の新生児蘇生法講習会(NCPR)を定期的に開催しています。これまでにNICUに限らず院内の多数の職員が本講習会を受講し、NCPRプロバイダーとしての技術を習得しています。




TWMU Adachi Medical Center東京女子医科大学東医療センター

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FAX 03-3857-1115